(目次に戻る)

浅間火山博物館鬼押出し園<2019.8.24記>

 浅間火山博物館は群馬県嬬恋村鎌原(かんばら)モロシコ1053-26にある。運営者は東隣りの、群馬県長野原町である。所在地と運営者が違うのは、現地が長野原町の町有地になっているからだ。

 浅間火山博物館でチケットを求める。大人は600円であるが、65歳以上は300円である。

 早速”地底マジカルホール”という地球の内部へ入って行く。


地底マジカルホール入口

 更に順路札に導かれて進むと”ローストワールド”。壁がゆっくり回転する洞窟である。奥へ入って行くと、そこは失われた世界。噴出しようとしているマグマだまりや噴煙、地底探査船が姿を現す。コンピューター制御によって、溶岩流や地鳴りがリアルに再現されている。


 次の展示室では”地底探査船”に乗って浅間の地下の様子、恐竜時代の日本列島の成り立ち、浅間山の生い立ち等を疑似体験できる部屋。

 そして”地学展示室”では、映像を中心に火山の仕組みを見学。日本や世界の火山の分布図や映像で様々な噴火のタイプを見学。

 ”気象観測コーナー”では、現在の浅間山の様子を見ることができる。

 最後の”自然展示室”では浅間の動物、植物と自然の仕組み、溶岩の上の植物、鳥、昆虫など、浅間高原の生態系を勉強できる。

 浅間火山博物館を屋外に出てヴォルケーノウォークを行なう。つまり、火山の遊歩道を歩いて溶岩・植物・動物のあらゆる勉強をするのである。

 遊歩道を登って行く。当たり一面溶岩だらけだ。

 遊歩道の一番高い所には見晴台がある、360度の展望ができる。


見晴台登り口


見晴台から浅間山

 折り返して同じ道を戻る。博物館近くの展望台から鬼押出し園を俯瞰する。


鬼押出し園(左:炎観音/右:東叡山寛永寺別院)

 浅間火山博物館から鬼押出し園へマイカーで移動する。と言っても、気をつけなければならないことがある。無料道路から有料道路に乗り換える必要がある。言葉で説明するのは難しいが、出かける前に研究しておく事をお薦めする。

 鬼押出し園は。浅間火山博物館より観光客が多い。駐車場は無料。係員が誘導する場所に車を置いて、チケット売り場に向かう。発券場がどこなのかまごつくが、他の客の行動を見れば、判断できる。浅間火山博物館でパンフレット置場で予め手に入れておいたクーポン券を出せば100円安くなる。ポピュラーなコースは東叡山寛永寺別院までの一周コースである。惣門からからスタートし、表参道を登って、帰りは裏参道を戻る。


惣門


熔岩の先に浅間山北面

 さっそく熔岩ゴロゴロが始まる。

 水盤舎。観音堂は近い。右巻きに坂を登って鐘楼堂、引き続き観音堂である。


水盤舎

観観音堂 側面

 観音堂の右側には、京都の清水寺のように舞台があり景色を楽しめる。首を反転して南面を見ると、水盤舎の向うに浅間山とその右側に黒斑山(くろふやま)が見える。


浅間山観音堂 正面


浅間山と黒斑山

 裏参道をスタート地点に戻る。熔岩が林立している。このような様相は長年の間に柔らかい土が浸食されたのだろう。

 次第に植生が回復している。


南側の植生


北側の植生

 回復した密林の向こう側に吾妻川があり、浅間火山の影響が無かった嬬恋村の段丘が遠望できる。


嬬恋村の段丘が見える

 鬼押出し園を引き上げて白糸の滝へ向かう。その途中で間近の浅間山を撮影する。水蒸気爆発かもしれない。(2019.8.24 12時18分56秒)


水蒸気爆発か?

 帰宅途上で、白糸の滝を見る。浅間山に降った水が、5年程かかって湧き出すという。水温は11.8度と高めであるが、火山活動に伴う影響だと解説板には書いてある。

<備考>

  1.  鬼押出しの奇勝を遊覧する施設は、鬼押出し園として国土開発(後の西部鉄道グループ)が1951年7月に開設した。
     次いで東急電鉄グループが、長野原町とタッグを組んで、南側に隣接してオートバイの資料館である浅間記念館を造り、目玉となる浅間火山博物館を、1967年4月に開館。1993年7月に新装開館した。

  2.  この二つを比べると。鬼押出し園は観光用、浅間火山博物館は学習用と考えたら、如何であろうか。

(目次に戻る)