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少林山達磨寺<2020.11.24>

 群馬県高崎市鼻高町296番地。黄檗(オウバク)宗で、縁起だるま発祥の寺である。急な山の斜面に三段の平地を築いて洞宇を建てている。それぞれの平地を繋ぐ石段も急である。豪雨に対しても崖崩れが起きないように排水路の整備もなされている。
 各段の斜面は広葉樹が斜面を固めている。その広葉樹が今紅葉の真っ盛りである。中段から北方を眺めると市街地の向うに赤城山・榛名山・子持山・武尊山・浅間山などの高山が見える。白い雪山は新潟県から長野県に至る県境の山であろうか。


中段から下段への石段


下段から中段への石段

 毎年1月15日をはじめ年数回、お祀りした古いお札、お守り、だるまをお焚き上げ供養する。


達磨堂 右側


達磨堂 左側

 達磨堂を背にして下段側に目を転じると、そこにはモミジとイチョウ。さらにその先にもモミジの遊歩道が続いている。


中段のモミジとイチョウ

 遊歩道は急坂になっており、市街地を展望するように左に巻いている。そこには堂宇とは感じを異なり、只の掘っ立て小屋という雰囲気である。


洗心亭

 傍に説明板があり、要約するとこうだ。

ドイツ人の世界的建築家ブルーノ・タウトが昭和初期に居住しており、「洗心亭」という。タウトはここで日本の文化を研究し、世界に紹介していた。庭には「日本の文化を愛する」とドイツ語で書かれた碑がある。桂離宮・伊勢神宮・白川郷の合掌造り等の日本美を再発見し、世界にその伝統美を紹介した。

 下段から中段を見上げる。石段の登り口左側には信州高遠石工により刻まれた石灯籠が据えられている。そして竹筒にっろ水屋。左右の刈り込みと自然石の配置が絶妙である。


下段から中段を見上げる

 本来なら達磨寺へは、境内最下部の表参道から総門を潜り大石段を登って、更に鐘楼を通過して参拝するのが正式だとされている。しかし年配者は横着をして西側の第2駐車場へ車を走らせる参拝者が多い。僕達もその口だ。


駐車場付近のモミジ


第2駐車場

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